数多くの植物愛好家が住む八ヶ岳。八ヶ岳に訪れたら、ぜひ触れてもらいたいことの一つである植物。薬草・ハーブ専門家の波多野ゆふさんが運営するプロジェクト“Kigi”の主催する「無農薬・無化学肥料の八ヶ岳カレンデュラバームづくり」に、家庭菜園レベルの土いじりが好きな八ヶ岳在住7年目の8guideスタッフが参加して来ました!
持ち物は、筆記用具のみ!後の容器などはすべて波多野さんが用意してくれます。
カレンデュラを知ろう!

ワークショップの開催された6月に波多野さんが育てているカレンデュラが花を咲かせました。こちらは元気な一輪だと思いきや、キク科のカレンデュラは花びら一枚一枚が単体の花で、花の集合体なのだそうです!

乾燥させてオイルに浸した後のカレンデュラの花びら。オイルは酸化しにくいマカダミアナッツオイルを使用。

講師の波多野ゆふさん。薬用植物園勤務、ハーブ講師を経て、現在は薬草専門家Kigiとして、薬草講座や薬草観察会、足元の薬草を使ったコスメづくりや薬草を使ったお手当のワークショップを開催しています。
今回使用するカレンデュラは富士見町で無農薬・無化学肥料で育った苗を、波多野さんがお庭で育て、オイル漬けしたものを使用します。参加者は10人。みなさん、アトピーにや殺菌に良いもの、子供に使える安心安全のバームを自分で作ってみたいという方でした。
まずはその好奇心を満たし、カレンデュラ自身と仲良くなったもらいたいと、波多野さんの座学が始まりました。

和気あいあいとカレンデュラの生態系を知る座学が始まります。

オリジナルテキスト。こちらには生態からバームオイル作りのレシピまで掲載されています。
・種から育てる方法
・苗を丈夫に育てる方法
・カレンデュラを生かす剪定の方法
・カレンデュラの特徴、歴史、薬効について
・インフューズドオイルの作り方
・バームを作るにあたって、その他の材料についての説明
波多野さんはカレンデュラについての話をしている間に、何度も花びらを撫でたり、葉に触れたり…その姿を見ながらカレンデュラの生態系に触れていくので、聞いている人たちも目の前のカレンデュラが愛おしくなっていきます。
カレンデュラは「太陽」そして「月」の両方の意味を持ち、ヨーロッパでは昔から傷などの外用として、炎症を鎮める内服として愛されて来たとか。日本には江戸時代に観賞用として渡来したそうです。

最初、薬効を求めて学びに来たバーム作りは、いつの間にか“なんと可愛く、健気に私たちに癒しをくれるんだろう…”と苗から植えたくなって来ます(笑)
カレンデュラへの気持ちが高まったところで、ランチ休憩。
午後は一気にバーム作りへ移行します。
カレンデュラバームを作ろう!
いよいよ実際にカレンデュラバームを作ります。
バーム自体はオーガニックの安心安全な材料を使用するため、作り方はいたってシンプルですが自分一人では用意できないという方にはみんなでワイワイしながら作るのがいいですね。
人数分、用意された可愛い容器の中に、ミツロウを入れます。
その中にシアバターとカレンデュラを浸けて抽出したインフューズドオイルを入れ、
湯煎します。
完全に溶けたら、バームの容器に移し、精油を垂らして軽くかき混ぜます。
精油の香りで、辺り一面が満たされる~!波多野さんオススメの精油も全てオーガニックのもの。思った以上にバームの容量もあるので、だいぶ長持ちします(酸化しにくいマカデミアナッツのおかげもあり)。
固まったら完成です!
オリジナルシールを貼って、手作りバームが出来ました。
バーム作りを終えて
自分のため、家族のために参加したバーム作りでしたが、途中からカレンデュラを知ることもなく効果だけを期待してバームを作ろうなんて、なんと安易だったか!と思うほど、植物の持つ力を解説してくれる座学が面白かったです。相手を知ることで大切さが増す…「まずは植物と仲良くなること」そう繰り返し教えていただいた意味が腑に落ちるワークショップとなりました。
庭がなくともベランダ菜園したくなるKigiのバーム作り。ハーブや薬草に興味のある方はもちろんのこと、一つの植物を深く知りたい方や、アロマや香りが好きな方にもオススメですよ。今後開催されるツアーがありましたら、8guideでも随時情報を発信していきますので、ぜひ予約して参加してみてくださいね!
kigi波多野ゆふさんのことをもっと知りたい方は…
八ヶ岳をもっと知るためのwebメディア、ハチモットでコラムを連載中ですのでぜひ見てみてくださいね。
▶︎「ハチモット波多野ゆふコラム」